【書評/要約】『超効率耳勉強法』上田渉|これからはオーディオブックで学習する時代

【書評/要約】『超効率耳勉強法』上田渉|これからはオーディオブックで学習する時代

オーディオブックを活用されたことはありますか?

オーディオブックとは主に書籍を朗読したものを録音した音声コンテンツのことを指し、日本では「Audible」や「audiobook.jp」といったオーディオブック配信サービスが有名です。

今回、「audiobook.jp」のサービスを提供している株式会社オトバンク代表取締役会長上田渉さんの著書『超効率耳勉強法』を読みました。

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上田さんは耳勉強法を駆使して偏差値30から東大に合格した経験があり、日本にオーディオブックを聴く文化を広げるためにオトバンクを創業し、日本最大のオーディオブックプラットフォーム「audiobook.jp」を運営されている方です。

これまで著者が実践・検証してきたノウハウおよび聴覚の研究結果がまとめられているので、本書を読めば脳科学的な知見盛り込まれた最高の耳勉強メソッドを学ぶことができます。

本記事では『超効率耳勉強法』より、耳勉強法の有効性オーディオブックを活用するメリットおすすめの活用法などを紹介させていただきます。

オーディオブックサービスに興味・関心がある人にとって参考になる内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

この記事を書いた人
  • 年間100冊程度の本を読んでいる読書家
  • KindleとAudibleで読書を楽しむ
  • Kindle端末を3台所有するKindle愛好家
アーク

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目次

耳勉強法は脳科学の観点からも有効

耳勉強法は脳科学の観点からも有効

本書では著者が実際に経験した耳勉強法の有用性だけではなく、論文やデータなどのエビデンスに基づいた内容も紹介されています。

ここでは耳で勉強することによって得られる効果を脳科学の観点から紹介させていただきます。

1.脳に負担をかけない

普通に本を読む場合とオーディオブックを聴く場合を比較すると、オーディオブックの方が脳にかける負担が少ないということが分かっています。

紙の本や電子書籍など通常の読書を行う場合、以下の3つの工程を経て内容が脳にインプットされます。

  1. 文字を目で見る
  2. 文字を頭の中で音声に変換する(音韻表象)
  3. 言語として理解する

これに対し、オーディオブックは直接音声を耳で聴くことになるので上記の①②の工程が必要ありません。

つまり、文字を目で見るというプロセスがまるっと抜けたぶんだけ、脳にかける負担が軽減できているということになります。

読書とオーディオブックのインプットのプロセス
アーク

脳にかかる負担が少なく、脳のリソースが空くからこそ「ながら聴き」ができるんです!

2.脳機能を強化する

リスニング(聴く読書)は脳機能を強化することも実証されています。

脳科学者の加藤俊徳氏監修のもとに行われた実験で、次のような事実が明らかになっています。

大学生8人に1ヶ月間、毎日2時間以上ラジオを聴いてもらい、その前後におけるMRI画像の比較分析を行った。
結果、8人全員が「イメージを記憶する力」が強化され、8人中4人が「聴く力」が強化された。

実験にはラジオが使われていますが、オーディオブックにも同じ効果が認められます。

リスニングという行為は、脳の成長に有益な働きをもたらしてくれることが分かっています。

他にも耳勉強法の有用性を示すエビデンスはあり、アメリカのThe Association for Information Science and Technologyという組織が発表した、視覚と聴覚の読解効果に関する比較実験についての論文では以下の2つの事実が明らかになっています。

  1. 音声を聴くことによる読解効果は、文字を読むことよりも優れている
  2. 両者を同時に行うことによる読解効果は、それぞれ単体で行うよりも優れている

つまり、オーディオブックを聴きながら同じ本を読むと、単なる読書だけのときよりも読解力が上がるということです。

目だけではなく、耳からも情報を吸収すると、国語力や思考力といった人間が生きていくうえで必要となる基礎能力がどんどん強化されていく

3.認知症予防トレーニング効果

耳勉強法は認知症予防トレーニング効果も得られるといくつかの論文で発表されています。

著者の上田さんは本好きだった祖父が緑内障で失明しており、本が読めなくなって元気がなくなってしまったということが原体験にあって、オーディオブックの事業を立ち上げられています。

そこで著者の上田さんと脳科学者の重森健太教授が協力して、以下のオーディオブックの実験を行なっています。

要介護者のリハビリ施設に通う65歳以上の高齢者の方々にオーディオブックを聴きながら運動してもらって、脳血流に及ぼす影響について調べた。
結果、以前から認知症予防トレーニングとして標準的に使用されている計算課題と同等の脳血流反応が認められオーディオブックの方が「慣れ」「飽き」による効果の低下が起きにくいことが明らかになった。

アーク

高齢者の方々がオーディオブックを聴く効果は大きいですね!

また、イランのシャヒード・ベヘシュティー大学の研究チームは2017年にオーディオブックが高齢者の精神衛生に与える影響に関する論文を発表しており、以下の結果が明らかになりました。

オーディオブックによる読書は、ビブリオセラピー読書療法と同等の効果がある

「病は気から」ということわざがありますが、オーディオブックはそのおおもとにある「気」の部分を安定させ、精神的な不調や病気から守ってくれる可能性を秘めていることが分かります。

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耳勉強で得られる5つのメリット

耳勉強で得られる5つのメリット

耳で勉強することは脳科学の観点からも有効であることが認められていますが、耳勉強を実践することによって得られる具体的なメリットとしては以下の5つが挙げられます。

1.言語能力が向上する

言語能力のうち言語を理解する力はリスニング能力とリーディング能力に分けられますが、リスニング能力が鍛えられることでリーディング能力も向上し、結果として言語能力そのものを高めることができます。

言語能力が向上すると、

  • 話し方が上手くなる
  • 文章をより早く読解できるようになる
  • 使える語彙が増える
  • 論理的な思考能力がアップする

といった様々な効果があります。

私たちの思考は言葉を使って行われているため、基礎体力とでもいうべき言語能力を高めることによって、思考に関する総合的な能力も高まるということです。

2.すき間時間を有効活用できる

オーディオブックを利用すれば、目を使わずに、耳だけで情報をインプットすることができます。

具体的には移動する時間や散歩、運動する時間の「ながら聴き」が有効になります。

これは本来なにもできないはずだった時間が、耳から情報のインプットを行うことによって、新たに勉強に使える時間に生まれ変わったことを意味します。

アーク

私も2022年からオーディオブックを活用し始めましたが、読書効率が格段に上がったと感じています!

3.本との対話がしやすい

朗読された本を聴く場合、本との対話がしやすいといったメリットがあります。

本を読みながら、その内容についていろいろ考えを巡らせ、より深い理解を行うことを「本との対話をする」と表現しますが、普通に読書をしただけではなかなかその領域には辿り着けません。

しかし、オーディオブックを聴いている時は、目を使っていないぶん思考を巡らせやすくなります。

読書は視覚から入った文字情報を、音に変換し、その音を聴覚から言語野で理解するというプロセスを踏むのに対し、オーディオブックは聴覚から入った情報をすぐに言語野で理解するプロセスに入れます。

すなわち、オーディオブックは読書と比較して脳の負担が小さく、そのため、聴きながら思考する余裕が生まれるというわけです。

4.手が空く

オーディオブックを聴くときは手が空きます。

すき間時間を活用して聴くのではなく、メモを取れる環境であれば、メモを取りながら聴くことで、思考を深め、記憶の定着を高められるようになります。

また、手が空くことで、簡単な作業をしながらオーディオブックを聴くことが可能になります。

このようにオーディオブックは「アイデアの創出」と「時間の有効活用」の2つを同時に実現できます。

5.想像力が活性化する

オーディオブックは視覚からの情報がなく、聴覚からの情報のみが入ってきます。

そのため、脳は足りない情報を補おうとして、自然と視覚的なイメージを膨らませます。

この「イメージを膨らませる」ということは、私たちが過去に経験してきた記憶から情報を引き出し、具体的な情景として視覚化するということです。

イメージを膨らませる行為は、すればするほど、より鮮明なイメージを描くことができるようになります。

すなわち、想像力が活性化されるということです。

この自然にイメージを膨らませるということを意図的に行うことで、より想像力を活性化することが可能になります。

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オーディオブックのおすすめ活用法

オーディオブックのおすすめ活用法

ここまでの話を聞いて、耳で勉強するメリットは意外にも多いということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

そして、これからオーディオブックを聴いてみたいと思った方もいらっしゃるかもしれません。

ということで、最後に本書で紹介されていたオーディオブックのおすすめの活用シーンを2つ紹介させていただきます。

運動中に聴くのは超おすすめ

オーディオブックとトレーニングの親和性は非常に高いです。

運動しながらオーディオブックを聴けば、聴くことに意識が持っていかれることによって運動に対する苦しさが半減するとも言われており、体力や筋力の限界を伸ばすことができます。

実際に著者のもとには「オーディオブックを聴きながら散歩するようになってから、散歩時間が延びた」という声や「ランニング中にオーディオブックを聴いたら走行距離が長くなった」という話も届いているようです。

また、これは著者の感覚的なものにはなりますが、運動中にオーディオブックを聴くと、運動をしていないときに聴くよりも記憶への定着率が高まったり、深い思考ができたりする気がしているとのこと。

アーク

私も散歩中にオーディオブックを聴いていますが、運動時間も増やせて情報をインプットできるので超おすすめです!

安眠・快眠を求めてオーディオブックを活用するのもアリ

統計データや調査にもとづくエビデンスはないようですが、著者の経験上、オーディオブックを聴くと眠りやすくなるそうです。

理由は以下の2つ。

  1. オーディオブックを聴いていると余計なことを考えなくなり、心配事が気にならなくなる
  2. オーディオブックの音声が、リラクゼーション効果やヒーリング効果を与える

実際に睡眠導入を目的としたオーディオブックは導入されていますし、オーディオブックに眠りを求めて活用している人は多いようです。

オーディオブックは安眠・快眠の手助けをしてくれるとのことなので、寝つきが悪いという方は一度ぜひ試してみてください。

アーク

私も試したことはなかったので、眠れない時があったらオーディオブックを聴いてみます!

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まとめ:オーディオブックを取り入れよう!

以上、オトバンク代表取締役会長上田渉さんの著書『超効率耳勉強法』よりオーディオブックを活用するメリットとおすすめの活用シーンを紹介させていただきました。

私自身も2022年からオーディオブックを活用するようになり、耳学の良さにはなんとなく気づいていましたが、本書を読んだことで改めて耳勉強法は脳科学的にも有効であることが知れて良かったです。

オーディオブックを活用すれば、すき間時間に読書ができるようになり、言語能力の向上や想像力が活性化するといったメリットがありますので、ぜひ興味がある方はオーディオブックをお試しください。

国内のオーディオブックサービスはオトバンクの「audiobook.jp」とAmazonの「Audible」が2強となっており、おすすめです。

アーク

どちらのサービスも無料でお試しできる期間が設けられているので、気軽に試してみてくださいね!

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