2024年5月1日にKobo史上初のカラー対応電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」が発売されました。
Kobo Libra シリーズは7インチでページめくりボタンを搭載している使い勝手の良い電子書籍リーダーでしたが、カラーで電子書籍を楽しめるようになり、さらにはペンでの書き込みにも対応しました。
発売されてからすぐにKobo Libra Colourを使ってみたので、本記事ではKobo Libra Colourを使って感じた魅力や気になった点を正直にレビューします。
私は現行のKobo端末を全て所有していて、Kobo Libra シリーズも3世代にわたって利用しています!
個人的にはKobo Libra Colourでのカラーの読書体験に感動し、この上ない素晴らしい電子書籍リーダーに仕上がっていると実感しました。
前モデル(Kobo Libra 2)からの進化点についても紹介させていただきますので、Kobo Libra Colourに興味がある方はぜひ参考にしてください。
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Kobo Libra Colourの外観
Kobo Libra Colourはこのようなカラフルなパッケージで届きます。
従来のモデルはシンプルなパッケージでしたが、カラー対応に伴いパッケージもカラフルでテンションが上がりました!
パッケージを開封すると以下の付属品が同梱されています。
- Kobo Libra Colour本体
- 充電ケーブル(USB-C)
- 取扱説明書
Kobo Libra Colourの本体カラーは「ブラック」と「ホワイト」の2種類が展開されており、私は「ホワイト」を購入しました。
現在発売されているKindle端末とKobo端末の中でホワイトのカラーが選べるのはKobo Libra Colourだけ!
背面は少しグレーがかった色合いで、電源ボタンとRakuten Koboのロゴがデザインされています。
重量は200gとなっており、持った体感としてはスマホとほとんど変わらない重さです。【参考:iPhone15 Pro…187g】
ディスプレイとベゼルについては従来モデル(Kobo Libra 2)と同じで間に溝があります。
Kobo端末は左の側面を上下にスワイプすることで明るさを調整できるので、ディスプレイとベゼルの間に段差があるのは意外と使い勝手が良いです。
ディスプレイサイズは7インチで文庫本よりは少し大きく、ビジネス書よりは小さいといったサイズ感。
ページめくりボタンに合わせて握りやすい設計となっており、片手で持って読書できます。
前モデル(Kobo Libra 2)からの進化点
前モデルにあたる「Kobo Libra 2」も非常に完成度の高い電子書籍リーダーでしたが、「Kobo Libra Colour」はさらに進化を遂げました。
具体的に前モデルからどこが進化したのか気になる人もいると思うので、両者のスペックを比較してみました。
Kobo Libra 2 | Kobo Libra Colour | |
---|---|---|
発売年 | 2021年10月 | 2024年5月 |
価格 | 25,800円 | 34,800円 |
ディスプレイ | 7インチ | 7インチ |
タッチスクリーン | Carta E Ink HD 1200 | E Ink Kaleido™ 3 |
カラー表示 | 非対応 | 対応 |
解像度 | 300ppi | 【白黒】300ppi 【カラー】150ppi |
容量 | 32GB | 32GB |
フロントライト | ComfortLight PRO | ComfortLight PRO |
サイズ | 161.6×144.6×9.0mm | 161.0×144.6×6.2~8.3mm |
重さ | 210g | 200g |
バッテリー | 数週間利用可能 | 数週間利用可能 |
充電ケーブル | USB-C | USB-C |
防水機能 | 対応 IPX8等級 | 対応 IPX8等級 |
ペンでの書き込み | 非対応 | 対応 |
端末カラー | ブラック/ホワイト | ブラック/ホワイト |
Kobo Libra 2からの大きな進化点は以下の2つ。
カラー表示に対応
Kobo Libra ColourはE Ink Kaleido™ 3 タッチスクリーンを搭載し、カラー表示に対応しました。
私もカラー対応の電子書籍リーダーを使うのは初めてだったので、電源を起動した瞬間に感動しました!
E Ink Kaleido™ 3は既に「BOOX Tab Mini C」などで利用されており、グレースケールは16段階、カラーは4,096色で表示されます。
解像度は白黒表示で300ppi、カラー表示だと150ppiとなります。
ペンでの書き込みに対応
Kobo Libra ColourはKoboスタイラス2での書き込みにも対応しました。
Koboスタイラス2は別売りになりますが、専用のペンを利用することで電子書籍を読みながら直接メモを書き込んだり、電子ノートとして活用することができます。(詳細は後述)
カラー対応になったことで、色を使い分けながら書き込めるようにもなりました!
Kobo Libra Colourを使って感じた魅力
実際にKobo Libra Colourを使って感じた魅力を5つ紹介します。
カラーの読書体験が想像以上に良い
私自身、Kobo Libra Colourが初めて触るカラー対応の電子書籍リーダーでしたが、カラーで楽しめる読書体験が想像以上に素晴らしかったです。
正直なところ、これまで小説やビジネス書、漫画を白黒で読んでいて何もストレスを感じていなかったので、「カラーになってもそこまで変わらないでしょ?」って思ってました。
ただ、実際に使ってみると、本の表紙がカラーになっただけでもすごくワクワクしますし、挿絵や図解も非常に視覚的に楽しめるようになりました。
意外にビジネス書ってカラーが使われている部分が多かったです!
また、なんといっても最高なのがカラー版の漫画。
実際にカラー版の『DEATH NOTE』を読んでみたところ、色鮮やかで視覚的に楽しめました。
実物のコミックと比較すると、Kobo Libra Colourは電子ペーパー特有の柔らかな色調といった感じですが、どんな色もしっかりと表現できていて個人的には十分読みやすかったです。
電子書籍を読みながらカラーで直接書き込める
Kobo Libra Colourは電子書籍を読みながらカラーでハイライトを引いたり、メモを直接書き込める点も魅力です。
上位モデルの「Kobo Sage」や「Kobo Elipsa 2E」はペンの色が1色でしたが、Kobo Libra Colourではペンの色が10色になっています。
ペンの太さも5段階で調整可能!
ハイライトも4色となっており、重要度や目的に応じて色を使い分けることが可能です。
実物のカラーマーカーを引いているみたいで、個人的には読書の楽しみが増えました!
電子ノートとしても活用できる
Kobo Libra ColourはKoboスタイラス2を使うことで電子ノートとしても活用できます。
ノートの仕様は「Kobo Sage」や「Kobo Elipsa 2E」と同じですが、Kobo Libra Colourでは10色を使い分けてカラフルに書き込めるようになりました。
ペン先や太さも5種類選べますし、ノートも37種類選べるので非常にバリエーション豊富です。
本を読んで自分が感じたことを書き出すといった使い方も良いですし、テンプレートを使ってTo Doリストを管理するのも良いですね!
ページめくりボタンでスイスイ快適に読書
Kobo Libraシリーズの魅力であったページめくりボタンも健在で、物理ボタンを押すことでスイスイ快適に読書が楽しめます。
ポチポチとボタンを押すだけでページを前後に読み進められるのは便利ですし、タップ操作と違って押し間違いのストレスも軽減されます。
私はこれまでに累計で12台の電子書籍リーダーを使ってきましたが、ページめくりボタンが搭載されていると読書が非常に快適です!
小説やビジネス書、漫画もカラーで楽しめるようになったからこそ、ページめくりボタンを使ってより快適に読書を楽しみましょう。
防水機能を搭載
Kobo Libra ColourはIPX8等級*の防水機能を搭載しています。*IPX8等級…深さ2mの真水に60分沈めても有害な影響がないレベル
そのため、お風呂に持ち運んで湯船に浸かりながら読書を楽しむこともできますし、外に持ち運んだ際に水に多少濡れても心配する必要がありません。
防水機能はついていますが、湯船に沈めながら読むなどの使い方は推奨されていないので気をつけましょう。
Kobo Libra Colourと同じE Ink Kaleido™ 3タッチスクリーンを搭載したカラー対応の「BOOX Tab Mini C」は防水機能が搭載されていないので、お風呂でカラーの本を楽しめるのも大きな魅力です。
Kobo Libra Colourの気になるところ
一方、Kobo Libra Colourを使ってみて気になった点として、以下の3つをお伝えさせていただきます。
カラー版の漫画は少ない
カラーで視覚的に漫画を楽しめる点は良かったですが、思ったよりもカラーに対応している漫画は少ないと感じました。
誰もが知っているようなメジャーな漫画であればカラー版が発売されていることが多いものの、作品によってはカラー版が出ていないことがあります。
また、カラー版はモノクロよりも発売が遅い点にも注意が必要です。
例えば、2024年5月時点だと、『ONE PIECE』はモノクロ版は最新巻が108巻であるのに対し、カラー版は最新巻が99巻と遅れています。
作品によってはモノクロ版とカラー版が同時発売のものもあるみたいですが、傾向としてはカラー版の方が発売時期が遅いようです。
発売が遅いと先の展開が気になって待てないので、個人的にはカラー版の漫画を楽しむなら既に完結している作品がおすすめだと感じました!
ペンで書き込むには画面が小さい
Kobo Libra Colourはノートブックを作成してペンで自由に書き込むことができますが、電子ノートとして活用するには画面が小さいと感じました。
これくらいの文字サイズで書いていけば横は7~10文字程度で埋まってしまいますし、書く際にページめくりボタンに手が干渉してしまいます…
軽くメモを取ったり、簡単に自分が感じたことを書き出すくらいの使い方だと十分かもしれませんが、本格的に電子ノートとして活用したいのであれば、画面サイズが大きい「Kobo Elipsa 2E」をおすすめします。
価格が高い
これまで紹介してきたように、カラー対応やペンでの書き込みにも対応といった素晴らしい性能を備えたKobo Libra Colourですが、価格も高くなっています。
前モデルのKobo Libra 2は25,800円だったのに対し、Kobo Libra Colourは34,800円と9,000円値上がりしています。
カラー対応したし、ペンでの書き込みもできるようになったし、価格が上がるのは仕方がない……
ただ、競合の「Kindle Oasis(第10世代)」もスペックが同じものは34,980円しますし、E Ink Kaleido™ 3を搭載したカラー電子ペーパー「BOOX Tab Mini C」は69,800円するので、そう考えるとKobo Libra Colourは非常にいい価格帯だと思います。
まとめ:Kobo Libra Colourを購入すべき人
以上、Kobo史上初のカラー対応電子書籍リーダー「Kobo Libra Colour」をレビューさせていただきました。
最後に本記事のまとめとして、Kobo Libra Colourを購入すべき人の特徴を記しておきます。
- 電子書籍をカラーで視覚的に楽しみたい
- 色を使い分けてペンで書き込みをしたい
- 電子書籍をストレスなく快適に読み進めたい
- お風呂で読書を楽しみたい
私自身、初めてカラー対応の電子書籍リーダーを利用しましたが、想像以上にカラーでの読書体験に感動しました。
カラー版の漫画は色鮮やかで読み応えがありますし、ビジネス書も装飾されている部分が多いのでより視覚的に楽しめます。
また、Koboスタイラス2を使えば、電子書籍に直接メモを書き込むこともできますし、ペンもマーカーも色を使い分けることができるので、よりカラフルに書き込めます。
Kobo Libraシリーズの従来から魅力であったページめくりボタンや防水機能も引き続き搭載されており、電子書籍リーダーとしての完成度も非常に高いです。
ぜひ、Kobo Libra Colourを使ってカラーでの読書を楽しんでください。